今回は、少し視点を変えます。
現代人の日々の健康の目的ならば、どんなマラソン大会を目指すのが良いでしょうか?
答えは、ずばり、10Km走大会もしくはハーフマラソン(約21Km)大会狙いです。
【理由1】 時々ニュースで報道されるマラソン大会での心停止事故です。心停止はフルマラソンで、残りの距離が1/4以降で多発するようです。 一方で、フルマラソンに比べハーフマラソンは有意差をもって心停止が少なく、比較的安全であることがわかっています。
フルマラソンに多い心臓停止 |
ご興味のある方は、中島クリニックのHPに海外の論文がわかりやすく日本語でまとめてあります。http://www.nakajima-clinic.com/date/2015/10/
【理由2】フルマラソンは身体全体へのダメージも大きいです。
フルマラソンの場合、事前の練習に少なくとも3ヶ月以上は必要です。完走後の疲労も半端なく大きいです。Kanikamaの実感としては、疲れは1、2週間でも回復しますが、大会後1ヶ月くらいはなにかと体のケアが必要です。一般人にとっては時間的にも体力的にも生活への負担が思った以上に大きくなります。
実際、フルマラソンが身体に与える影響を研究した科学論文があり、ダメージは筋肉のみならず皮膚系、内臓系、血液系、免疫系などあらゆる組織にダメージが起き、低下したパラメータの回復だけでも2週間はかかると報告しているようです。
【理由3】 10km走、ハーフマラソンは身体への負荷がちょうどよい。
10kmやハーフマラソンならば、事前の練習も1ヶ月程度で行けます。ゴールした後も心地よい疲労で、結構体力が残っています。次の日からでも日常生活に戻れる良さがあります。
疲労の強さは、単純に距離に比例ではなく、20kmを超えると急激に疲労が加速するのがマラソンの特徴だからです。強すぎる負荷は運動素人には害となります。
従って、健康を目的とするなら、10kmからせいぜいハーフマラソンまでの、ほどほどの負荷(ちょうど良い疲労)が一番体に良いと実感しています。
【余談1:ジョギングのすごい効果】
kanikamaはジョギングを3年ほど続けた結果、高血圧の薬が要らなくなりました。
1.体重が約10kg落ちて、ほぼ適正体重に戻った。
2.日常の最高血圧が150~170もあったのが、正常値の130前後になった。
但し、走り始めてすぐに効果があったわけではありません。体重は 1年程度かけて少しづつ落ちました。日常血圧の減少は体重減少よりかなり遅れて、2年目くらいから下がりました。
【余談2:運動初心者がジョギングを続ける方法】
運動初心者のkanikamaは初めは1kmを走るのも正直しんどかったです。それが、3年間ジョギングを続けて、ついにフルマラソン(42.195km)も完走できるようになりました。そのコツをお話しします。
1)初めはゆっくりと心臓が苦しくないスピードで、つまり歩くようなスピードで走りましょう。kanikamaはジョギングを始めた頃、歩いている人に何度も追い抜かれました(笑)。
2)歩く程度の速さなら、あまり苦しくならないので、次第に自分でも驚くほどの長距離も走れるようになりびっくりします。この経験をするとジョギングが楽しくなります。
3) 先ずは10km走の大会を探して参加しましょう。制限時間内に完走を目指す練習を続ければ少しづつスピードも速くなります。
【余談3:運動初心者は、有名なランナーや監督が教える走り方を信じてはいけません】
kanikamaもそうでしたが、ジョギング初心者はモチベーションを上げるために、マラソンの雑誌や本をたくさん読みます。そこに書いてある走法をすぐにまねします。そして失敗します。
例えば、有名ランナーや専門家は必ず、「腰は落とさずに腰高のフォームで走りなさい」と指導しています。皆さんも知っていますよね。でもkanikamaは腰高のフォームで走ったらひざを痛めました。
そこで逆に、良くない走法とされている若干腰を落として、忍者走りのイメージで走るようにフォームを変えました。その方が自分には走りやすく膝へのダメージも少なかったからです。
そうしたら、長距離を走っても膝の痛みが出ず、故障もせず、調子よく走れるようになりました。フルマラソンも無事完走できました。
腰高走法は、あるレベル以上のランナーがより速い記録を狙うためには正しい走法と思いますが、ビギナーレベルのkanikamaには故障の原因となりました。
【kanikamaの結論です】
1.身体的特徴や筋力、体力は人それぞれです。皆に「正しい」走法はありません。人のまねをせず、自分に合った無理のない走り方は何かを考えながらいろいろ試しましょう。
2.フルマラソンよりも10km走やハーフマラソン。健康目的なら、ほどほどの距離がお勧めです。
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