そこで今回は、消化酵素と生薬が入っている日本の胃腸薬の代表とも言える「第一三共胃腸薬細粒(第一三共)」と「パンシロン(ロート製薬)」を買って、本当に効果があるのか試してみました。
さて、薬は効いたのでしょうか? 結果を 正直に言うと、どちらの薬もkanikamaには効果がありませんでした(個人的感想です)。 実は消化酵素にかなり期待して買ったので少し残念でした。
先ず、薬を服用した目的であった「消化酵素力」の効果がほとんど実感できませんでした。そしてもう一つ気になった点は、薬がほとんど水に溶けなかったことです。
実はどちらの薬も飲んだ直後は胃がスーとして一時的には気持ちが良くなります。しかし、それはメントールが配合されてるための一時的な「感じ」です。それで薬が効いたと勘違いする人もいますが、その後はすぐに元の重い症状に戻ります。
それで数日飲み続けていたある日、粉状(細粒)の薬は飲みにくかったので、試しに薬を水に溶かしてみました。
そしてびっくりしました、、、いくらかき混ぜても薬が水に溶けない! なんと、お湯にも溶けない!!ヌルヌルベトベトした茶色の沈殿物がたくさん底に沈んでいました!!!
これは何?という感じです。
こんなに多くの沈殿物が薬の主成分とは思えません。
水にもお湯にも溶けないドロドロは見た目も悪く、胃が重くなりそうになりました。
消化が弱った胃に、溶けないものを大量に飲んでいたわけです。
う~ん、かなり笑える話です!
溶けない「消化胃腸薬」を消化する胃は大変だ!
興味が出てきたので、少し自分で調べてみることにしました。
この薬は、お湯に溶けなくてもアルコールには溶けるのでは?
試した結果、77%アルコールにも溶けずにやはり沈殿が多く出ました。
う~ん、少し怖くなってきた!(笑)
胃腸薬にエタノールを加えたが溶けない沈殿が多い
|
胃腸薬だから、胃液に近い酸では溶けるのでは?
しかしその期待も裏切られ、胃酸とほぼ同じpH2.5の酸性にしても溶けませんでした。
実は、この薬を水やお湯に溶かした液を調べたところ、強いアルカリ性(pH8.5)を示しました。つまり胃酸が出過ぎて胸やけする人のために、胃酸を中和出来る強いアルカリ液の胃薬にしたのでしょう。
しかし、胃酸を中和することは、体が本来持つ消化機能と消化酵素のペプシン(酸性で働く)の働きを抑えることにもなります。「消化促進胃腸薬」の目的としては大きな矛盾を抱える薬と言えます。
次に、不溶物を、酸性溶液〜中性〜アルカリ性にして溶かしてみましたが、どのpHでも溶けませんでした。
マジか!という感じです。
食品ならウンチで出せば良いのですが、薬としては少し疑問です。溶けない成分がこんなにたくさん入っている胃腸薬って何か不思議です。賦形剤とか繊維類、または生薬の残渣でしょうか?
それにしても多過ぎませんか(写真下は、薬1包分の不溶物)。
全部速やかに大便となり身体から出てくれればまだ良いのですが、、、
溶けないままヘドロのように胃壁や腸壁にしばらく残ったりしたらいやですね。
胃腸薬を胃液に近いpH2.5の酸性にしても溶けない沈殿が多い |
kanikamaの結論です。 今回試した総合胃腸薬(生薬・消化酵素入り)は効果が弱く、また不溶物が多い印象です。いろいろな添加物も入っていて、かえって胃の負担になりそうですね。薬を飲むより普通のお湯を飲んでゆっくり胃を休めたほうが良さそうです。
ちゃんと水に溶けて胃に負担が少なく、消化能力も高い胃腸薬なら中高年にとって期待の薬です。薬メーカーさん宜しくお願いします。
0 件のコメント:
コメントを投稿